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腐女子街道を歩み始めた蒼井の戯言帳。 日常や物語などを気ままに更新中。
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溜まったものを吐き出す感じで書いただけなので、作品と言える代物ではないです←
そういうの許せない方はご遠慮くださいw




 



別に何かをしてほしい訳じゃないんだ。でも、ただ傍に居て欲しいとか自分だけの物にしたいなんていうエゴを言う気もない。そういう何とも言えない気持ち悪い塊があるのを感じながら生きている。きっと俺は我儘なのだろう。何かしてほしいけど何もしてほしくない。たとえ何かを望んでもそれを口に出すことはなく、相手が分かってくれるまで待つんだけど……何も言わないから相手は気付かない。そして結局、俺の方から愛想を尽かしてしまって、はい終了。……いけないと思ってても人間の性格なんて、そうそう変わるものでは無く……俺はどうする術も見つからないまま日々を過ごしている。
「何してるの?……おいで」
背後から聴こえた優しい声に振り向くと、声と同じくらい優しいオーラを持った優しい顔があった。俺はお前が羨ましいよ。思ったことをすぐに言えるんだから。俺は言えない……いや、言わない。言っても受け入れてもらえないと思うから。言ったら離れてしまいそうだから。
「遠慮してるの?早くおいでよ」
遠慮してるんじゃない。身体が動かないんだ。だってその言葉を素直に受け止められないから。お前はいつも笑顔だな。笑顔以外の表情を俺は見たことがない気がする。……強いて言うなら情事中だけか。でもその時は俺も余裕がないからよく知らない。気がつけばいつも笑って俺の隣に居るんだ。そんなお前の言葉を信じろというのか?笑顔しか見せない奴をすぐに信じるなんて、少女漫画を読み過ぎの馬鹿な女か頭がイカれた奴だけだ。生憎、俺はどちらでも無いらしい。
「もぅ、いつもそうやって焦らすんだから。ほら、カウントダウンしちゃうよ?」
10、9、8……とゆっくりカウントダウンを始められた。嗚呼、成程。お前の唇が0と囁いた時、お前の体温を感じることが出来ないんだな。そういうことか。そうやって俺を追い込むのが好きだよな、このドS。……良いぜ、お前がそれを望むならそれを叶えてやる。お前に利用されてようが知るか。俺はお前が好き。それだけで十分。それ以外は何も必要無いはずだ。だから俺がお前の胸に飛び込んだ瞬間にお前に裏切られても、俺はお前を恨むことは無いだろう。それがお前だと分かってるから……俺は全てを受け入れる。
「3、2……お、来てくれるんだね」
立ち上がった俺を見て笑みを深めるお前は本当にムカつく。いっそのこと殺してしまいたいくらいだ。そうすればお前は俺だけの物だし、絶対に俺を裏切らないのに……それが不可能なのは分かってるけどな。無理なことであればあるほど望むのが人間の性というものだろう。嗚呼、本当にお前が欲しいよ。
「……いらっしゃい、子猫ちゃん」
胸に飛び込んだ俺を支える身体は冷たくて、包み込む手は細かった。まるで屍みたいだ。そうだな、お前はこの世の者だとは思えないもんな。俺には分かるよ。この世の人間はいつも笑顔だけ浮かべていられないんだよ……だから思い出の中に居るお前も笑顔なんだ。みんな、みんな、みんな笑顔だ。なんて滑稽で、なんて愛おしいのか。俺は静かに目を閉じて、暫くした後に目を開けた。そこに広がるのは真っ白な羽根布団だけ。嗚呼、そっか……




お前はとっくに俺を裏切っていたんだったな。

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HN:
蒼井 澪
性別:
女性
自己紹介:
●誕生日●
 2月18日

●星座●
 みずがめ座

●血液型●
 O型

●趣味●
 パソコン
 ギター
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 小説書き
 音楽鑑賞
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