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気付いたら首を絞めていた。白くて細い愛しい人の首を。理由なんてなかった。ただ苦しむ顔が見たかった…きっとそんなところだろう。だって殺したいと思ったことは一度も無いから。
「げほっ、げほっ…!」
手を離したら急に空気が入ったのか噎せていた。大丈夫?と小さく問えば、うんと弱々しく返事が返ってきた。
見つめてくる瞳に嫌悪の感情は無い。ただ見つめてくるだけだった。俺は無言で抱きしめた。さっきとは違って優しく包むように。俺の腕の中にある体は本当に細くて…力を入れれば粉々になってしまいそうだった。好奇心に似たような感情が俺を支配しようとするが、頭を振って邪念を払った。そんなことをしたら可哀想とかそういう気持ちじゃない。きっと無駄だからだ。
だってあの細い首でさえ折れないんだから……
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