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ちょっとヤンデレ
いや、デレてはいないから…ただの病んでる話です。
そういうの嫌な人はゴーバック!
平気な人だけどうぞー
手首の痣がくっきりと残っていた。今さっき出来た気もするし、ずっと昔からある気もする。
俺はぼんやりと手首を見ていた。
「……どうしたの?」
突然聞こえた声に顔も向けず、返事もしなかった。俺のそんな態度が嫌だったのだろう。髪の毛をぐいっと引っ張られて、無理矢理顔を向けさせられた。
「……っ」
「痛い?」
「……そりゃ、ね」
「でも生きてるって感じもしない?」
「するな。お前と居ると毎日生きてる実感が湧くよ」
「あれ?もしかして褒められてる?」
「あぁ、すっげぇ褒めてる」
「ありがと。嬉しい」
「俺は痛い」
そう言ったら、まるで今気付いたかのように手を離された。離れた手には髪の毛が数本纏わりついていた。今回は結構な数抜けたな…。
「あ、そうだ」
頭をさすってる俺を気にせずに、突然何処かに行ってしまった。数分後、戻ってきた奴の手にはワインボトルが握られていた。
「飲むのか?」
「うーん……まぁ、流石にこれで殴ったら死んじゃうしね」
「まだ…死にたくはないな」
「だったらやらない。飲も?」
「そうだな。開けてやるよ」
「うん」
受け取ったボトルのコルクを開けた。グラスを食器棚から取り出して、ワインを静かに注いだ。その色はまるで深紅の“アレ”みたいだった。
「…あっ」
気付いたらグラスからワインが零れていた。ボーッとしてて気づかなかった。
俺は手に付いたワインをペロリと舐めた。垂れている所もゆっくりと……タオルで拭こうとかは不思議と思わなかった。ただ、何も考えずに汚れを拭くように舐めていた。
「何してるの?」
あいつの声が聞こえたので、俺は舐めるのを止めて、奴へと振り返った。
「ワイン、零したから」
ごめん、と小さく言った。でもすぐに、別に構わないよと優しい声で言われた。
「ねぇ、そのワイン貸してよ」
「え、あ…はい」
俺はボトルを渡した。すると、服に手をかけられてボタンが弾き飛ばされた。
「な…っ」
「抵抗しないでよ?」
そう言われた俺の体はピクリとも動かなくなった。
「ふふ、良い子だね」
そして露わになった胸元にワインを垂らされた。
「つめ、た…っ」
「冷たい?でも気持ちいいでしょ?」
「……」
「なんか…傷つけちゃったような錯覚に陥るね」
そう言って、垂らしたワインを舐め始めた。さっきの俺のように、ゆっくり…ゆっくりと…綺麗に舐められていく。
「…ぁ、やめっ…」
「何で?零しちゃったから綺麗にしてるだけでしょ?」
「…っ」
「いっそのこと、全身を綺麗にしちゃおうか」
俺が言葉を理解するより早く、身に纏っていた服は全て剥ぎ取られた。そしてボトルのワインをかけられた。おかげで、俺の体は真っ赤だった。
「あーぁ、こんなに汚くなっちゃって……綺麗にしないとね?」
「…ん、やぁ…」
「全部、綺麗にしてあげるよ」
そしてグラスに入ったワインを一口含み、俺の口へと流し込んだ。甘いような苦いような不思議な味がした。美味いとかなんて分かるはずもなかった。
「じゃ、始めようか」
そしてまた、こいつの娯楽が始まったのだ。
滴る赤
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