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このブログでは初めての版権物、かな?
ボカ●ですが、捏造ヒドいので苦手な人はやめた方が良いかも。
何でも平気!って人だけどうぞー
「――…カイト、今日の練習はここまでにしようか」
「……はい」
マスターの終了の声に、静かに一息ついた。何時間歌ってたのだろうか、なんて愚問をマスターにする気なんてこれっぽっちも無いけれど……流石にこの疲労感はキツい、かも。
「カイト、疲れたかい?」
「え、いや…」
「疲れてる顔してるぞ?」
そう言って、マスターは俺の頭を優しく撫でた。
「疲れてるなら疲れてるって言わなきゃ分からないだろ?」
「……俺は、生身じゃないですから」
だから平気ですと言えば、マスターは一瞬悲しんでるような顔をした。どうしたのか俺にはよく分からなくて……キョトンとマスターを見つめてしまった。
「マスター?」
そう訊いたら、頭を撫でられていた手が俺の頬を包んだ。マスターの大きくて温かい手に少しドキッとした。
「カイト、そういうこと言うな」
「……」
「そんなこと、俺には関係無いんだよ。カイトだから、今此処に居るのがカイトだから、俺は心配だし大切だし……愛おしいんだ」
「…っ」
「でもカイトにとって俺は、違う世界のモノなのか?」
「……お、俺は」
マスターと一緒の所に立っていて良いんですか?
思わずそんなことを口走っていた。そんなこと言ったらダメなのに。
すると、マスターは顔を近づけてきた。俺の視界にはマスターしか映らなくなった。
「嫌なら一緒に居ない。歌を作らない。それに…」
「…それに?」
「もしそうなら、今みたいな深い関係になる訳ない、だろ?」
「マ、マス…っ!」
動揺した俺を見てマスターは意地悪く、でも優しく笑った。
「カイト、好きだよ」
「……はい」
「俺のこと好きか?」
「…はい」
「俺は愛してる」
「っ、もう、マスター!」
「怒るなよ、本当のことだ」
そう言って、マスターの唇が優しく触れた。
「…こんな顔して生身じゃないって、なんていう皮肉かねぇ」
「え?」
「こっちの話だ」
そしてマフラーをスルスルと外された。
「カイト、今日はどうして欲しい?」
意地悪な顔したマスターが囁く。
「……マスターの、お好きなように」
それを受け入れてしまうのはプログラムの所為なのだろうか…。
違う立ち位置
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