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腐女子街道を歩み始めた蒼井の戯言帳。 日常や物語などを気ままに更新中。
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リクエスト作品。
かなり長いので気力ある人だけ推薦。




「お兄ちゃんただいまー」
自分以外誰も居なかった家に可愛らしい声が響いた。俺は食事の準備をしていた手を止めて、玄関へ走って行った。
「おかえりー今日の学校は楽しかったかって…」
何故か妹の隣には男が1人立っていた。
「……また先生ですか」
「お久しぶりですね」
そう言ってニッコリ笑ったのは、妹の学校で理科を教えてるという笹倉だった。妹が理科を苦手をしているのは知っているが、家まで来る必要は何処にあるんだ?
「また補習ですか?」
俺が頑張って笑顔を作って訊くと、
「はい。今日の授業でテストを実施したら妹さんだけ点数が」
「きゃー!先生言っちゃダメー!」
嫌がる妹も可愛い…なんて考えてる場合じゃない!流石に兄が居るとはいえ、女子生徒の家によく上がり込むというのは如何なものか…!
「では、早めにやってしまおうか」
俺が悶々と考えてる間に、妹と笹倉は俺の横を通り過ぎて部屋へ行くために階段へ向かって行った。
……すれ違う時に良い香りがしたのは、ちょっと悔しかった。
「あ、お兄ちゃん」
妹に声を掛けられてニヤけそうになるのを抑えながら、どうした?と訊いた。
「ご飯は部屋で食べるから出来たら持って来てほしいんだけど…無理、かな?」
「大丈夫だ。お兄ちゃんに任せろ」
「本当?良かったぁ、お兄ちゃんありがと!」
「どういたしまして」
うん、やはり妹は笑顔が最高に可愛いな。
「お兄さん」
笹倉が声を掛けてきた。
「貴方にお兄さんと呼ばれる筋合いはありませんよ」
「それは申し訳ない。では、龍彦さん」
「……何ですか、笹倉先生」
「残り物で構わないので私にも何か頂けると…」
「は?!」
妹をたぶらかしてる時点で好ましくないのに飯を寄越せと…?!
「生憎、我が家に残り物なんてありませんよ」
「そうですか…」
あからさまに落ち込んだ様子を見せた。…やっぱりイケメンは何してもイケメンなんだな、とかしょーもないことも考えてしまった。
「お兄ちゃん、先生にも何かあげてよ。私の所為で迷惑かけてるし…」
「お前…っ」
何て優しい子だ…!と感動して、
「分かった。先生の分も今回は用意する。可愛い妹の頼みだからな!」
「ありがとう!お兄ちゃん!」
喜ぶ妹の頭を撫でながら、勉強頑張れよーと一言告げてから妹を部屋へ向かわせた。笹倉と同じ部屋に妹を入れるのは発狂したくなるが、妹がそれを望んでいるなら…!
そして俺は食事の準備を再開した。



――…数十分後。

食事を届けて、もう食べ終わった頃だろうかと思って妹の部屋へ向かった。軽くノックすると、あいつの声で返事があった。
「…入りますよー……あれ?」
部屋に入れば妹はぐっすり寝ていた。
「勉強はどうしたんですか?」
俺がそう訊くと、笹倉は笑顔で答えた。
「少し疲れていたみたいなので軽く休憩しようってなったのですが…」
完全に寝てしまったみたいで…と苦笑いを浮かべた。
「そうですか。それはご迷惑をおかけしました」
「いえ。可愛い寝顔で微笑ましいですよ」
「………そうですか」
ちょっとイラッとした。
「じゃぁ食器片付けますね」
「あ、私も手伝いましょう」
「いや、それは」
「妹さんも寝てしまってますし、起こすのも可哀想ですから。それに、ご飯も頂いたたことですし
「……なら、少しだけお願いします」
渋々そう告げると、笹倉は黙って頷いた。
そして食器を台所まで運んで、俺は黙って洗い始めた。
「…いつも家事は貴方が?」
「まぁ親は仕事で飛び回ってますから当番制で。今日は俺が飯作る日だった感じです」
「だから料理が上手なんですね。美味しかったですよ」
「……そりゃどうも」
金持ちそうだけど案外舌は庶民的なんだな…。
「先生は…」
「はい?」
俺は背を向けたまま言った。
「妹のこと、どう思ってるんですか?」
「どう…とは?」
「生徒以上として見てますか?」
「恋愛感情、ですか?教師としてそんなこと…」
「だったらどうして、わざわざ家に来て補習するんですか?赤点取る生徒なんて沢山居るでしょうに。妹の面倒を見てくれるのはありがたいですけど、どうしても違和感を感じます」
「……」
「違うんですか?」
「はい。貴方が心配してるようなことはありません。妹さんにはそういう感情はありませんし…」
それはそれで、なんて思ってたら耳元で囁かれた。
「私は、貴方目当てですから」
「……っ!」
いつの間にか背後に居た笹倉に驚いて、俺は声も出なかった。後ろを振り向いて警戒態勢。でも笹倉との距離はわずかで、あまり意味は無い気がした。
「な、何ですか」
「……相変わらず、可愛い顔してるな」
「…っ」
いつもと違う表情に驚いた。普段の笑顔なんて幻だったのでは、と思うほどの豹変ぶりだった。
「や、やめろ。離れろ」
強く言ったつもりが少しだけ震えていた。
「…怖いのか?別に怖くないから安心しろ」
そう言って笹倉は俺の頬に触れた。体がビクッとなったが逃げようとは思わなかった。思えなかったのかもしれない。
「最初に来た時からずっとタイミングを狙ってた」
ニヤリと笑う顔も凄く綺麗だった。
「何で…」
俺は目を離さずに言った。
「何で俺なんだよ」
「何でって…そんなの愚問だろ?そんなこと気にするなんて子どもだな」
「子ども相手にこういうことしてるのもどうかと思うぜ先生」
「先生じゃない」
「は?」
「雅貴って呼べよ」
「何でお前を…!」
「お前が俺の物だから」
「勝手なこと言うな!」
「生意気だな。だが、その方が楽しみがある」
そう言われた瞬間、俺たちの唇が触れた。するといきなり舌が入り込んできて拒めなかった。翻弄されてしまい頭がボーっとしてくる…
「エロい表情」
「…っ、誰がだ!」
「お前がだよ。その顔が見たかった」
「…」
「お前の表情をもっと見たい」
「な…っ」
自分の顔の熱が上がるのが分かった。
「何言ってんだよ…!俺は男だ!対象が可笑しいだろ!」
「可笑しい?誰かを欲しがるのが罪だと誰が決めた?」
笹倉はまたニヤリと笑った。
「俺は欲しいと思ったものは必ず手に入れたい。だからお前も俺のものになれ」
「ふざけ…っ」
「……なら、お前の体に訊いてみるか」
そう言って笹倉は俺のシャツをまくり上げて手を入れてくる。
「や…っ、何する、んだ…!」
「何って…体はわかってるみたいだけど?」
「…っ!」
確かにさっきのキスと今ので感じてる自分が居た。
「もう素直になれよ。お前だって俺のこと意識してただろ?」
「それは妹が…!」
「本当に妹好きだよな……ムカつく」
「…え?」
笹倉はいきなり俺を担ぎ、1階の俺の部屋に入り俺をベッドに投げた。
「く…っ、てめ…!何で俺の部屋知って…!」
「妹から聞いた。俺には何でも話してくれるからな。それにしてもお前反抗的だな……そそられる」
そして俺の上に覆い被さる笹倉。逃げようにも相手の方が上手で、逃げ道を塞がれた。
「…絶対逃がさねえからな?」
そう言って唇を舐める仕草は笹倉がするとエロくて…こんな状況でもドキッとしてしまった。
「全て俺に委ねろ。俺は絶対にお前を裏切らない」
「何でそこまで…」
「お前が好きだから」
「…」
「他人に興味なかった俺がここまでなると思ってなかったが……俺はお前が欲しい」
「!」
「愛してるよ、龍彦」
「…っ!」
「ずっとお前を感じたかった。妹しか見ないお前が嫌だった。振り向かせたかった」
…そんな熱い告白は、初めてだった。
「お前を幸せにしてやる」
「…」
笹倉が俺の首筋に唇を当てる。一瞬の痛みの後に顔が離れた。至近距離での笹倉の顔はとても艶美だった。綺麗な瞳には俺しか映ってなくて……何故か心臓の動きが早まっていた。
「俺のものという証だ」
「別にお前のものになるなんて…!」
「体は受け入れてる」
「う、うるせ…っ」
そして笹倉の唇がまた触れる。段々と激しくなり息が上手く出来なくなっていた。
「はっ…ん…」
自分の聞いたことない声に耳を塞ぎたくなる。
「さっさくら…っ」
「……雅貴だ」
「んぁ…」
「雅貴って呼べよ」
笹倉の手が下へと伸びた。
「ぃやっ…やめ…っ!」
「呼べよ俺の名前」
「ぅ…ま、さきぃ…っ」
「……上出来」

…そうして、気がつけば俺は意識を失っていたらしく笹倉は帰っていた。妹は結局笹倉に起こされるまで寝ていたらしい。

『愛してるよ、龍彦』

あいつの言葉を思い出して体が熱くなった。俺はされたことに関しての怒りが不思議と無いことに動揺しながらも、妹に質問をした。
「なぁ、先生また来るのか?」
「ううん、私の予定が暫く空いてないから無理なの。…そう言えば伝言頼まれたよ」
「伝言?」
「なんか、また土曜日に…だって」
「は…?」
「お兄ちゃん、先生と仲良いんだね!私はその日友達と出かけるんだけど、まさかお兄ちゃんも先生と約束してるなんて思わなかったよ!」
明るく言う妹に、俺は何も言えなかった。
「…………最悪」
俺の小さな呟きは、誰にも届かなかった。





運命の糸





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リクエストしてくれたのに、時間かかりすぎ、キャラ崩壊、内容意味不明…
本当申し訳ない…!
イメージを壊してないと良いなぁ…出来るだけ気をつけたけど心配だ…!
でもあのバトンからこんなことになるとはww気に入ってくれてありがとww
またリクエストあったら言って下さい!

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