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腐女子街道を歩み始めた蒼井の戯言帳。 日常や物語などを気ままに更新中。
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雅龍





「龍彦、ちょっと来てくれ」

リビングで座ってる笹倉のいきなりの呼び掛けに胸が高鳴る感覚があったが、俺は無視して無愛想な顔を作ってリビングへと向かった。

「…んだよ。人が飯作ろうって時に」
「これを見ろ」
「ん?」

見ると、それはコイツの指だった。
正確には、指から出てる血だ。

「おま…どうしたんだよ、その傷」
「切った」
「だろうな…どう見ても切り傷だし…」

というか…
俺に見せてくる意味が分からないのだけど…

その気持ちが伝わったのだろう。
笹倉は真面目な顔で言った。

「龍彦、これを見てどう思う」

……………いや、意味分からん。

そんなのはいつもの事だが、改めて強く思った。
コイツは、頭が可笑しい…

「笹倉先生…貴方は大人ですよね?教師ですよね?いちいち傷を見せて反応を見ないで頂けますか?」

俺は精一杯の笑顔を作った。

「龍彦はこれを見ても何も思わないのか…」

お前は相変わらず冷たい奴だ、などと笹倉はブツブツ言い始める。

……あー面倒くさい…

「先生、だったら俺にどうしろと?」
「治療しろ」
「自分でやれ」
「お前の治療が良い」
「医者に見てもらえよ」
「病は気からだ」
「病じゃねぇよ、薬で治せ」
「む、薬だと…?」

……あ、変なスイッチ押した気がする…嫌な予感しかしない…

すると、笹倉は楽しそうな顔(と言っても、悪魔のような笑顔だが)で言った。

「龍彦、舐めろ」
「ざけんな、くだばれ変態」

思わず吐いた暴言。
言った後に後悔しても遅かった。

「ほぅ…言うようになったな、龍彦」
「………」
「あんまり調子に乗るなよ?」

ニコッと笑う笹倉は、まさに悪魔だった。

………に、逃げたい…

強く思って、一歩だけ後ずさりした。
それは、無意識な行動だった。

「俺から逃げようとするとは良い度胸だ」

座っていた笹倉は立ち上がって近付いてくる。
後ずさりを続ける俺の背中に固い感触があった。
…………壁だ。

「いつも俺のを舐めてるのだから指くらい平気だろ?…というか指もたまに舐めていたな」
「う、うるさい!」
「今更何を恥ずかしがっている?」
「別に恥ずかしがるとかじゃ…!」
「お前がそうして照れてる間に血が垂れてきてしまったぞ?」

見れば、確かに傷口から血が垂れていた。

「………」

だからって素直に舐める理由にはならない。なるはずがない。
でも、そんな常識は笹倉に通用する訳がない。

「……本気で、舐めさせる気かよ」
「俺はいつでも本気だ」
「………」
「龍彦」

名前を呼ばれた瞬間、俺は笹倉の手を握って、静かに指を口に含んだ。
ほんのりと口に広がる血の味に、少し抵抗があったが、慣れるのは早かった。

「んっ…ぁ…!」

急に動き出した指に驚いて変な声が出てしまった。

「相変わらずエロい声を出すな、龍彦は」

そう言って笹倉は笑った。
こんな時でも綺麗な顔だと思ってしまうのは、俺が可笑しいからだろうか…

「ぁ…んっ…ゃ…!」
「凄い絡み付いてくるな、お前の舌は」

いちいち実況するのがムカつく…
けど、刺激が気持ちいいのは事実な訳で…どうすれば良いか俺には分からなかった。

「龍彦、離せ」

そう言って笹倉は指を抜いた。
俺は無意識に、その指を目で追った。

「どうした龍彦」
「え…」
「物欲しそうな顔をしている。誘っているのか?」
「な、何言って…!」
「違うのか?」

コイツ…わざとか…!

「龍彦が構わないなら俺は寝る」
「…っ」
「明日も朝から会議があるからな」
「………」

くるっと俺に背を向けて行こうとする笹倉の服の裾を咄嗟に掴んだ。
自分の無意識な行動に驚いて、思わず俯いてしまう。

「どうした?」
「………」
「言ってみろ」
「………」
「…龍彦」

俺の頬を大きな手が包み込んだ。

「言わなきゃ、何も分からないだろ?」
「……意地悪」
「何がだ?」
「…その顔は反則だろ」

そんな綺麗な笑顔を見せられたら、何でも従ってしまいそうになる…

「生まれつきの顔だ、我慢してくれ」

笹倉はそう言って、優しく口付けをした。
いつもみたいな激しいものでは無く、仄かに触れるだけだった。

「で、龍彦は何を言いたいんだ?」

分かりやすい程に楽しそうな顔に苛ついたが、何を言っても無駄かと諦めた。
俺は、頬を包んでる手に自分の手を重ねた。

「……責任、とれ」
「珍しく直球だな」
「…うるさい」
「いや、俺は嬉しいがな」

耳元に顔を近付けてくる笹倉。
息が耳にかかって、くすぐったい…
すると、耳を軽く舐められた。

「な…っ」

驚く俺を尻目に、笹倉はボソッと呟いた。

「…!」
「たまに言うから価値があるって分かるだろ?」
「………」
「もう一回言ってやろうか?」
「い、いい…!言わなくても!」
「いや、言ってやるよ」

笹倉は笑った。
その吐息も俺に快感与える…





「…………愛してるよ」





笹倉の言葉に全身が熱くなるのを感じた。
妹に対して感じるものとは全く違う…未だに慣れないもの…

「…馬鹿倉」
「照れるなよ」
「照れてなんか…ない」
「ふっ、まぁそういう事にしといてやるよ。…でも」

この後は、素直にさせてやるからな?

「………馬鹿」
「お前に関しては馬鹿で結構」

そう言って、笹倉は俺の服の中に手を入れてくる。
…もう俺に抵抗する気はなかった。したくもなかった、が正しいかもしれない…

「もう、良いや…」

俺は諦めて、全てを受け入れた。





--------------------


はい、強制終了ww
そして私の悪い癖が分かった。

展開が…クドい(笑)

ダラダラと書く癖がある気がする
しかも抑揚が無いよね、話に。

これから改善していくべき点だな…

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「俺が居なくなったらどうする?」

突如言われた言葉に唖然としてしまった。

「どうするって…何が?」
「そのまんまの意味」
「えー…」
そんな事いきなり言われても…と呟くが、相手は真面目な瞳で俺を見続ける。
あーこれ絶対言わなきゃいけない状況か…
「お前が居なくなっても案外それまで通り暮らすかもな」
「うわ、薄情な奴…」
「だったらお前はどうすんの」
「俺?」
「うん」
「俺だったら…」
そう言って俺の顎を優しく掴む。その所為で視線がぶつかる。

「お前の後をすぐに追いかけると思う」

目の前の瞳は真っ直ぐだった。
「……俺が死ぬって意味だぞ?」
「分かってるに決まってるだろ。俺はお前無しじゃ生きていけない」
「…何で」
「お前の居ない人生なんか考えられないから」
「………ふーん、だったらさ」
すぐに追いかけてきたら嫌いになるよって言ったらどうする?
そんな意地悪なことを言ってみた。
「え…」
一瞬で困った顔になる様子が楽しい。
「どうすんの?」
「うーん……嫌われんのは嫌だなー…」
「じゃあ生きる?」
「それも嫌…」
「我儘だな。どっちか一つだけにしなきゃ」
「えー…」
唸りながら考えるのを見て、俺は思わず笑ってしまった。
「…何で笑うんだよ」
「いや別に?ただ馬鹿だなーって思っただけ」
「は?何それ」
「だってさ」

俺がお前のこと嫌いになる訳ないじゃん

「え…」
「だからお前がしたいようにすれば良いよ」
「………うん」
「俺はお前が選んだことなら受け入れる」
「何でも?」
「うん」
「……そんなの反則だ」
「何で?俺の素直な気持ちじゃないか」
「なんかズルいじゃん、そうやってカッコイイこと言っちゃうのは」
「カッコイイ彼氏で良かったな」
「……本当にな」
「俺もお前が彼氏で良かったよ」
「…っ」
「照れちゃった?」
「…うるせー」
「あはは、ごめんねー」
でも本当のことだから仕方ないよね?

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今日は一体何の日でしょうか。
答えは、何の日でもありません。
では何故こんな問題を出したのでしょうか。
答えは、理由なんて無いのです。
この世の全てに理由があると誰が決めたのですか?全てに意味はあるのですか?
そう考えたら人間がこの地球に生まれたのに理由も意味も無いのかもしれません。もしかしたらこの地球が出来たのもそうかもしれませんね。
でもそんな壮大すぎる話をしても意味はありません。もっと身近な話をしましょう。
たとえば、今此処に貴方は何故居るのでしょう。何故?それに答えはあるのですか?
私には何も分かりません。何故分からないのかも分かりません。分かっているのは何も分かってないということだけです。
もしかしたら人は何も分かっていないのかもしれません。分かった気になってるだけの自己満足なのでは?
こんな意見も私が分かった気になって言ってるだけなのかもしれません。
……ここまで話をして貴方は何か感じましたか?その感じたものは本当に貴方が感じたものですか?貴方が感じた気になったものではありませんか?
そもそも……そこに居るのは本当に貴方なのですか?貴方になった気で居る誰かということも…有り得るかもしれませんね。

「これは、何かを探し求める悲しい一人の男の話である」





-----------------------------



意味分からない文章を書きたかっただけです。反省はしていません←

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それは気持ちのいい青空が広がっている日のことだった。




「…龍彦」
「何」
「………」
「何だよ、用もないのに呼んだのかよ」

俺がそう言っても何も言わなかった。
こんなことは珍しいと思いながらも、待つのも嫌だった俺はずっと読んでた雑誌に視線を落とした。

ソファに座ってる笹倉は絵になる。
何となくそれを壊すのが嫌で俺は床に寝転がっていた。
チラッと笹倉を見たら視線がぶつかった。

「……何」

俺は冷静を装って言った。

「ん…」

笹倉はやっぱりそれ以上言わなかった。

何なんだよ、いつもズバズバ言ってきてウザイくらいなのに。
こんなに大人しいとこっちまで調子狂ってくるじゃんか。

俺は体を起してソファに…つまり笹倉の隣に座った。

「?!」
「さっきから気になって雑誌も読めないんですけど」
「………」
「何?俺に言いづらいこと?」
「いや…」

これがいつも俺と居る俺様でドSな笹倉?
……違う。こんなの笹倉じゃない。

「良いから言ってよ。気になる」
「………」
「無理に、とは…言わないけど…」

段々と罪悪感が芽生えてきた。

「……夢を」
「え?」

笹倉のいきなりの発言に驚きつつも、言葉を聞き洩らさないように神経を集中させた。

「夢を見たんだ。昔の夢」
「昔の…?」
「あぁ、昔の思い出したくない過去だ。忘れてるつもりだったんだがな」
「……そう」

それ以上は言えなかった。
何を言えば良いか俺には分からなかったから。

「龍彦は、そういう夢を見たらどうする?」
「悪夢ってこと?」
「まぁ…それで良い」
「うーん……俺だったら、きっと誰かに言う」
「言うのか?」
「うん。言える夢だったら言う。そんで人にぶちまけて気持ちをスッキリさせるっていうか……まぁ、ただの甘えなんだけど、それでもやっぱり気持ちが軽くなる気するからさ」
「………」
「何で少し驚いた顔してんだよ」
「いや、龍彦もたまにはそういう真面目なこと言うんだなと思っただけだ」
「本気でぶん殴るぞ」
「お前にボコボコにされるほど弱くねーよ、俺は」
「……知ってるよ」

アンタには当分勝てそうにねーし。









-------------------------


雅龍でシリアス風味。
たまにはそういうのも有りかなと。あと復帰第一作はこのシリーズが良いなーって思ってたのでw

雅貴はたまに昔を思い出して暗くなったり弱気になったりすると思う。昔のツラい思い出とかの所為で。
でもそんなの龍彦に言える訳ないし言いたくもない。なんかカッコ悪いから。
龍彦も違和感は感じるけど深入りしないと思う。言うべき時が来たら言ってくれるって無意識に信じてる感じ。それに傍に居るだけでもその人のためになるって分かってる気がする。伊達にシスコンじゃないよねw

きっとこの後はほぼ無言で一日が終わるかと。
でもそういう日があっても良いと思うっていうのが雅龍かなー

なんか萌が雅龍言うから、本当にこの二人を気に入ってきちゃったよw
あ、もちろん遼君達も好きだよw替え歌してくれたの忘れられないwwww

あと、括弧付けたら物語って判断しやすいことに今気付いた←
当分これで行こー

つか、キャラ崩壊してたらすみません。何か違うと思ったら教えて下さい←

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「ご主人様」
そうお呼び出来るのが…堪らなく、嬉しく感じるのは…執事として可笑しいのだろうか…。たまに不安になってしまう。
「…どうした?」
「もう昼食のお時間でございます」
私はポケットに入れてた懐中時計を見ながら告げた。
「…ああ、もうそんな時間か」
「お仕事ですか?」
「いや、仕事ではない」
「それでは一体…」
「うむ」
真剣な表情で、ご主人様は机に広げていた本を私に見せてくれた。
「っ、これは…」
……洋服についての、本…?
そう目で尋ねた。
「そう、これには世界中で人気の服が載っている。なかなか勉強になるな」
「しかしそれは女性用ですよ?…もしや、誰かいらっしゃるのですか?」
「いや、これはお前用だが?」
「……はい?」
思わず聞き返してしまった。
「だから、この本はお前のために見ているということだ」
「…あの、ご主人様」
「ん?」
「失礼ながら…私は一応男なのですが…」
「知ってるぞ?」
いや、絶対に分かってない…
「なのに何故そちらをご覧になっているのでしょう…?」
「うむ、良い質問だ」
そう言ってご主人様は、目を輝かせて宣言をする。
「この中からお前に似合う服を探そうと思ったのだ!」
嬉しいか?と目で問われても正直…
「嬉しくは…ない、かと…」
「む…」
「いえ!ご主人様の優しい心遣いには感無量です!けれど…女性用の服というのは…。確かに昔から女のようだと言われますが…」
「なら構わないだろう」
「いえ、しかし…」
「そんなに言うならこうしようではないか」
「?」
「―…命令だ」
「…っ」
「主人命令だ。従ってもらうぞ?」
「……はい」
そう言われたら反論は出来ない…
本当、どうしてご主人様は見た目はとても魅力溢れる男性なのに中身は子どもみたいなのか……私の所為なのでしょうか…
「お、これなんてどうだ?」
ご主人様が指差したところを見た。
「……ちょっと露出が、多い、かと…」
「そうか?」
「はい…」
「いや、私としてはこれくらいが…」
「ご、ご主人様…っ」
「…ん?」
「私のような、ただお仕えさせていただいてる使用人に、そのようなことはなさらなくても…あの、大丈夫です…」
「……」
「本当に申し訳ないと言いますか…」
「これは、私が勝手にしてることだ」
「ですが…」
「それに私からのお願いでもある」
「お願い…」
「ああ。私はお前の色んな一面を見てみたいのだ」
ご主人様はそう言って微笑んだ。
とても、とても綺麗な笑顔だった…
「ご主人様…」
「確かにお前は私の執事だ。だが、私にとっては違う」
「?」
「私は執事としてのお前ではなく、一人の人間としてのお前の一面を見ていたいのだ」
「……」
「…意味が分かるか?」
「なんとなく…」
何故そこまで仰ってくれるのかは分かりませんが…
そう言ったら苦笑されてしまった。
「今は…それで良い」
「え…」
「まだ分からなくて良い」
ご主人様は綺麗な表情で静かに言った。
「これからゆっくり教えてやる」
「…っ」
――…今の感情は、何なのでしょう…
分からないのは…私が未熟だから、だと思う、けれど…
「ご主人様…」
「お前は執事としては優秀だが、一人の男としてはまだまだだな」
「申し訳ございません…」
「いや、それを育てていくのも主の務めだからな」
ご主人様は紅茶を一口含んだ。
「これからに期待、だな」

私は、まだその意味を理解してなかった。



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俺様主と鈍感執事の話。
あんまり俺様感が出なかったけど。
これは機会があればリメイクとか話進めたりしたいなぁ…

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