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腐女子街道を歩み始めた蒼井の戯言帳。 日常や物語などを気ままに更新中。
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自分の腕から血が流れる。ドクドクと、まるで流水の如く。それを見て恍惚とする俺は異常なのだろうか…。自分ではよく分からない。だって客観視なんて出来る訳ないじゃないか。俺は俺だ。他の誰でもない。
ペロリと血を一舐めしたら、少しだけ苦かった。ほんのり鉄の味。苦いけど、甘い。
「…美味しい?」
背後から聞こえた声に、俺はゆっくりと振り返った。
「美味しい?」
また同じ質問をされた。
「不味くは…ない」
「そう」
言葉は続いて来なかった。
「何で来たの?暫く来てなかったくせに」
俺の嫌みに特に反応もせず、にっこりと笑顔を浮かべられた。
「君に会いたくなっちゃって」
「…今更だね」
「今更でも、会いたいと思ったのは本当」
「…いつ、気持ちが変わる?」
「そんなの分からないよ。その時にならなきゃ、ね」
「……」
「今会いたいって思ってるならそれで良いじゃないか。…不満?」
「そりゃ…ね」
「どうして?」
その問いに、俺は視線を逸らした。
「いつ、何処で、誰と寝てるか分からないから」
「僕が浮気してるってこと?」
「浮気じゃない。そもそも本命が居ないなら浮気にならないでしょ」
「…正論だね」
「俺は良いよ。たとえ2番目でも3番目でも…最下位でも良い。少しでも俺に時間を割いてくれれば」
「健気だね」
「そうしなきゃ精神が保たないから」
「…ふーん」
感心した風なリアクションをするコイツが憎たらしい。憎たらしいけど…凄く、愛おしい。…やっぱり、俺は異常なのだろうか。
「…なぁ俺のこと愛してる?」
「うん、愛してる」
……こんな軽く言われる言葉に意味なんて無い。そんなものは、要らない。
「俺も、愛してる…」
だけど、俺はその言葉に縋ることしかできない。それだけで満たされてる自分が居るのが分かる。…嗚呼、やっぱり俺は異常だ。
「…抱いて」
ならいっそのこと…
ゴミ屑みたいになるまで
壊れてしまいたい…





garbage





-------------------------



言葉って難しいよねっていう話。
言わないとダメだけど言い過ぎてもダメ。その加減が難しい。私は出来ないです。基本的に何も言えない。相手が言ってくれたら言う感じ。言わなきゃいけないって分かってても言えないんです。
つまりはヘタレなんですよね

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「……そんな所で何寝てやがる」

路地で寝っ転がっていた(正確には起き上がれない状態だった)俺に話しかけてきた声に反応して瞼を開けると、そこには見慣れた制服を着た男が一人。
「…これはこれは。誰かと思えば鬼の副長さんではありませんか」
俺は力なく笑いながら続けた。
「で?もしかして天下の新撰組の副長が困ってる市民に手を差し伸べに来てくれたのかな?」
「んな訳ねーだろ。ただゴミを撤去しに来ただけだ」
「相変わらず、酷い言い方で…」
「…そんなことより」
「ぅわ、冷たい」
「何でお前、血流してんだ?」
「……我が家の犬が最近ご機嫌斜めだから、こう…ガブッと…」
「犬の躾も出来ねーのかテメーは」
「いや、あれは犬じゃないからね。あれを犬としたら日本は終わるからね。あれは怪物だよ怪物」
「テメーのペットくらい手懐けなくてどうすんだよ」
「俺は世話するより世話される方が性に合うんだよ」
「阿呆かテメーは」
溜息を吐く姿をポーッと見つめた。
「……なぁ副長さん」
「あん?」
「俺の世話、してくんない?」
「……」
「副長さんの犬にならなっても良いかなー」
「俺は御免だ」
「ええー、俺すっごい利口な犬だよ?ご主人様を命懸けで守るよ?」
「自分の身くらい自分で守れる」
「あー無理無理。副長さん案外抜けてる所あるから、俺みたいな奴が居ないと貞操が危ないよ」
俺がそう言うと、鼻先に刀が触れた。
「テメーに心配される覚えはねーよ」
「だって副長さんの貞操を奪うのは…」
「奪われない」
「ちょ、被せないでくれよ」
「俺のものは何であっても、誰であっても、絶対に奪わせない」
「……そうかいそうかい」
俺は鼻先に触れてる刀を指でどかし、ふらつく体を我慢して立ち上がった。…畜生、傷が結構深いかもしれん。
「…なぁ、副長さん」
「んだよ」
そう言って副長は煙草に火を付けた。
「……本当に、ペットは要らない?」
「ああ」
「ならさー頼れるペットの銀さんと優しい奥さんの銀さんなら…どっちが良い?」
「……は?」
「どっち?」
俺は黙って返事を待った。
煙草の火がユラユラと空へ昇っていく。
「……俺は」
土方が口を開く。
「俺は、頼れるし優しい旦那が、一番良い」
「え…っ」
「…なんて、な。嘘だ万屋」
そして土方は俺に背を向けて歩き出した。名前を呼ぼうと開いた口から声が出せず、金魚みたいに無駄に口をパクパクさせたが、静かに閉じた。その間に土方の背中はどんどん小さくなっていった。
「……副長」
俺は小さい声で呟いた。
「本気で俺と結婚しない?」

だが、土方の姿は

もう無かった…





届け届け

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「好きだから、好きだからどうしようも無いんだ…!」
そう言われたのはいつだったかな…もう覚えてない。僕はいつも拒否して、逃げて、分からないフリをして…今でも後悔をしている。嬉しかったのに。嬉しかったのに、どうして背を向けたのだろうか…


貴方が嫌い嫌い大嫌い
憎らしくて狂ってしまいそう
こんなに苦しむくらいなら
いっそ終わらせてしまいたい
私の手で
誰にも
邪魔させない


大嫌いな煙草の臭い
あいつの愛用してたやつ
何でそれを貴方が使ってるの
やめて
やめて
やめて
やめて
その煙を見ただけで吐き気がする
思い出しただけで鳥肌が立つ
あいつの手の感触が
私の体を這いずり回る
気持ち悪い
吐いてしまうほどに気持ち悪い


所詮、他人は同じになれないの
双子だって他人
双子でさえ分かり合えない部分があるのに、赤の他人がどうして分かり合える?
体を1つにしたって無理
心は1つにならない
どんなに体を重ねてもそれはただの交尾なだけ
心は手に入らない
体を重ねるのを否定はしないけど、私は肯定もしない
だって
それはただの性欲処理でしょ?


「大好き」
「ありがとう」
「それだけ?」
「何を言ってほしかったの?」
「……別に」
「言ってあげるよ、何でも」
「言わせた言葉に意味はない」
「確かにね」
「だから待ってる」
「ん?」
「俺が言ってほしいことを言ってくれるまで待ってる」
「ヒントは?」
「あげない」
「だったら永久待つかもな」
「良いよ」
「おっ愛だね」
「うん、愛してるもん」
「俺もだよ」
「……」
「これでも無かった?」
「うん」
「……やっぱり、難しいや」



小ネタを詰め込みました
意味はないです←

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「貴方はいつも素顔を見せてはくれないのね」
そう女は呟いた。
「…俺はいつも素だよ」
俺は言ったが、女は静かに首を振った。
「私の前に居る貴方は、いつも偽りの貴方よ」
「でも君はその俺を好きになった」
「えぇ、皮肉なことにね」
「そんな俺は嫌い?」
「いいえ大好きよ。憎らしいほど愛してる。だけど寂しがってる私が居るのも事実よ」
「君が寂しがってる?」
女は頷いた。
「きっと私の心が貴方を求めてる」
「……そうかな?」
その言葉に、女は感情の無い目で俺を見た。
「君はいつも俺なんか求めちゃいない」
「そんなことないわ」
「いや、君は誰だって良いんだ。隣に居てくれる人なら誰でも」
「…」
「君は、いつだって自分に素直だ」
「……そう、かもしれないわ」
「でも俺はそんな君が好きだ」
「私はこんな自分嫌い」
「君の意見は聞いていない。俺が好きならそれで良い」
俺は女を抱きしめた。
「だけど、俺の愛は君にだけじゃない」





冷たい熱





-------------------------



偽りばかりな男と素直すぎる女の話。
女は自分の欲求不満を埋めたいだけで、男は自分の気持ちを分かるのが怖いだけ、だから誰も愛さない。
そんなことあってほしくないけど、実際ありますよね。だから人間って難しいんだと思います。

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萌さんお楽しみの!だよ!←

今回はこの間のよりも長いし、年齢制限かかるくらいなので読まない方が良いかも…
だけどバッチコーイな人は先に進んでくださいね

責任は負いませんので宜しくです!

 

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プロフィール
HN:
蒼井 澪
性別:
女性
自己紹介:
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 2月18日

●星座●
 みずがめ座

●血液型●
 O型

●趣味●
 パソコン
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