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「……なぁ、思ったんだが…」
「ん?」
「吾輩は猫であるって…エロくね?」
「散れ」
「あっ酷い」
「日本の名作にそんなこと言う奴はお前だけだ」
「そんなこと無いだろー」
「だって猫だぜ?」
「それは動物の猫だ。意味が違う」
「…まぁ俺には関係無いしな」
「は?」
「だってネコはお前だし」
「くたばれ」
「ちょっ…苦し…!」
「首をちょっと絞めたくらいじゃ人は死なない」
「死ぬ死ぬ…!今まさに死にかけて、る…!」
「む…なんか喘ぎ声みたいでエロいな」
「ごほっごほっ…!誰が喘いだって言うんだ!」
「お前」
「ま、まじで苦しかったんだからな…!」
「うん、ごめん。でも苦しみを知った人間は強くなるって言うから」
「意味が違う!」
「あー…そっか。精神的に苦しめないとダメなのか」
「はぃ…?」
「気づいてあげられなくてごめんな?」
「お前、復讐が陰湿すぎるだろーがぁぁぁああああ!」
仕返し
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暗い夜道を紛らわすために書いたので意味は無いしオチもありません←
あー怖かったー
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ガタンガタンと電車が走る音が誰も居ないホームに響く。別に人気が無い駅とか潰れる寸前の駅とかいう訳でも無い。どちらかというと昼間の人の数は凄い。東京には負けると思うが、結構良い勝負してるのでは?と思うくらいだ。
「お嬢ちゃん乗るのかい?」
背後に現れた老人に驚くこともなく、私は淡々と答えた。
「乗るわ。乗らなきゃいけないんだもの」
そして電車が目の前で止まった。ドアが開く。
「それに乗ったら此処には戻れないよ?」
「知ってるわ。私だって考えて決断したことよ」
「……後悔は無いのかい?」
「あるわよ」
「だったらどうして?」
「どっちでも後悔するからよ。乗っても乗らないでも後悔するなら…私は、乗ってみて後悔した方が良いと思ったの」
「その先に何があるのか分からないのにか」
「人生なんて先が分からないから面白いのよ。未来が分かってしまったらつまらなくて…死にたくなるわ」
「ほぅ。死にたくなる、か」
クックックッ…と老人は不気味に笑った。
「お嬢ちゃんらしい答えだな」
「そうかしら」
「あぁ、実に面白い。そんな言葉を今になって聞く日が来るとはな」
「そうね。そう考えると面白いかもしれないわ」
私はニヤリと笑った。
「でも、もう死ねない身だったら……尚更、何が起きても怖くないわ」
「死ぬよりツラいこともあるのではないか?」
「……無いわ」
私は言った。
「死は無と同じ。無より怖いものなんてこの世には無いわ」
「…あの世なら?」
老人の不気味な笑い声がまたホームに響いた。
「だから行くのよ。この電車で」
「この先にあの世は無いぞ」
「じゃあ何があるの?」
「あるのは……地獄だ」
「へぇ」
私の笑みが深まった。
「地獄っていうのは、何ていう天国なのかしら」
それを聞いた老人は大口を開けて笑った。声が反響して、まるで何人も居るみたいだった。
「お嬢ちゃんは最高だ。今まで見てきた奴らで一番面白い。…だったら乗れ。そして地獄の果てでも見てくるんだな」
「あら、見送りの言葉にしては随分な感じじゃない?」
「そんなことは無い。ちゃんと餞別くらいにはなっただろう」
「…そうね。冥土の土産には良いかもしれないわ」
「また洒落にならんことを」
「本当のことよ」
そして私は電車の中へ足を進めた。乗客は…私だけだった。
「良い旅を。お嬢ちゃん」
「ありがとう」
そしてドアがゆっくり閉まった。もう戻れなくなったのだ。
私は口パクで老人に言葉を残した。
老人は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに優しい表情を浮かべた。
そうして電車は発進し、老人の姿もホームも見えなくなった。
トレイン
ちょい長いので気力ある方だけ。意味わからん感じです←
疲れきった体を無理やり移動させながら、ゆっくりと家の前まで辿り着かせようと頑張るが、いつもより家が遠く感じる……こんなに時間かかったか?と思うくらいだ。
そうブツブツと愚痴を言いながら歩いていたら、やっと家の前だった。俺は重たい腕を動かして鍵を開ける。ガチャンという音が静かなマンションの廊下に響く。
「…ただいまー」
溜め息をつきながらドアを開ける。もう俺の心のオアシスは1つ、いや1人だよ。たまに先に寝ててショックだけど寝顔が見れれば満足だ。
「あ、おかえり」
そう、だからお迎えが可愛いエプロン姿でさえ……
「ぇ…?」
「ん?どうした?」
「ぇぇぇえええぇえぇぇええええっ!!!!」
「大声出すな!ご近所迷惑だろーが!」
「ぇ、ぁ……すみません」
……いやいや何で謝ってんの俺。叫びの元凶は目の前のコイツなのに何謝ってんの。
「お前……そのエプロン…」
「エプロン?お前が買ってきたやつだろ?」
「いや、お前それ買っても絶対着ないとか言ってたじゃん…」
ピンクの生地に可愛らしいフリルが沢山付いてるエプロンだ。これを付けてお出迎えしてくれるのが俺の夢だったが…
「俺のために付けてくれたの?」
ちょっと攻めてみた。
「お、お前ためとかじゃなくて……お金が勿体無いから付けただけだ!」
むしろ攻められました。いや、デレられました。
「でもそれ付けて待っててくれたんでしょ?俺に見せるために」
「んな訳あるか!…たまたま家事が終わらなくて付けてただけで!偶然だ!」
「ありがとう!お前本当可愛い!」
俺は抱きついた。
「おま…話を聞け!」
「いやいや言いたいことは分かったから」
「何がだ!」
「これで新婚さんプレイするんだろ?ほら言ってみ。『あなた、ご飯にする?お風呂にする?それとも…俺?』って」
「誰が言うか!」
「んもー恥ずかしがっちゃって☆」
「黙れ!星付けるな!」
「お前が黙れよ、ムード台無しになるだろ?」
俺は唇で塞いで黙らせた。あっさり抵抗しなくなった様子を見て、俺は興奮気味だった。これはエプロン効果かもしれない。
「……なぁ」
急に出す甘い声にドキッとしながらも平静を装って、何?と訊いた。
「………また、エプロン付けてやるよ」
「え!」
「今日使ってたエプロン汚しちゃったから付けるだけだぞ!」
「分かってる分かってる!」
嗚呼、今自分がニヤニヤしてるのが分かる…
「起きろやテメー!!!!」
ドンッとベッドから落ちた。いや、落とされたらしい。そしてベッドの脇に立っているのは般若……ではなく恋人だった。とてつもないオーラを放っているが…
「あれ、お前…エプロンは?」
「は?何の話だよ」
「フリフリのエプロンは…」
「何言ってんだ気持ち悪い」
「……夢オチかよぉぉぉおおぉおぉぉおおおっ!!!!」
「うるせー!お前がニヤニヤニヤニヤしてるし変な寝言は言うしで寝れねーんだよ!」
「そんなぁ…俺のエプロン…デレが…」
「良いから早く寝ろ!」
「……」
「お前がちゃんと寝ないと俺も寝れねーんだからな!」
「え、それどういう…」
「…っ」
「俺のこと、心配してくれてんの?」
「うるさい…!もう早く寝ろよ!」
「はーい」
俺はニヤける顔を必死に隠そうと無駄な努力をしながら布団に潜り込んだ。そしてその後から入ってくるもう1つの存在に嬉しくなりながらも、少しだけ寂しい気もした。
「……今度エプロン買ってきたら着てくれるか?」
俺のそんな唐突な質問にも、無愛想な顔で
「お前が俺に勝てたらな」
と言われた。
「それは…難しいな」
そうして俺達は眠りに落ちた。
Truth
どっちの世界が本物かなんてどうでも良い。お前が本物なら何も関係ないんだから。